DML Seminar 2018
アート✕デザイン✕ビジネスのネットワーキング
#01
ビジネスは魅力的な
アート?
開催日
2018/1/13 Sat.
開催時間
14:30〜16:30
開催場所
立命館東京キャンパス [Access]
「好調なビジネスは、何よりも魅力的な芸術だ」
“Being good in business is the most fascinating kind of art.”
というアンディ・ウォーホルの言葉があります。
ウォーホルはデザイナー、イラストレーターとして活躍後にアーティストに転身しました。このウォーホルの言葉、そしてアートとデザインの意味するところとは一体、何なのでしょうか?
一般にデザインは資本主義の表側にあるもの、アートは裏側にあるものと捉えられています。例えば、近年さまざまな企業がデザイン思考を取り入れています。
デザイン思考について、一橋大学鷲田祐一教授は、
「デザイナーが創造行為を実施するにあたって、暗黙的にやってきたさまざまな手法や文化的行動のエッセンスを論理的な枠組みでとらえ直し、デザイナーではない人にも模倣できるように汎用化し整理した体系」であり、
「そしてさらに,それを経営に応用することで、硬直した企業論理の中に、文化性と創造性を回復させようという一連の試み」であると論じています。
デザイン思考の実践によって、文化と創造性は実際に回復されているのでしょうか? また、デザイナーとアーティストの創造性(クリエイティビティー)はいったい何が違うのでしょうか? そもそもアートは本当にビジネスの裏側にあるものなのでしょうか?
こうした問いを通じてウォーホルの言葉を再考してみようと思います。
今回は、経営学の視点からデザインマネジメントを研究している立命館大学経営学部八重樫文教授から、デザインマネジメント論でアートはどう位置づけられるのか、というテーマで30分ほどプレゼンします。
その後、ビジネスマンのための“絵を描くことによって様々な知覚と気付きが得られる講座”ART&LOGIC主宰の増村岳史さん、
元ナイキゴルフジャパンのブランドデザインディレクター佐藤薫さん、
そして、新進気鋭の画家、伊勢周平さん(TAKURO SOMEYA CONTEMPORARY ARTS所属作家)
も加わり4者にて、アート✕デザイン✕ビジネスについて1時間ほど語りあいます。会場の皆さんとも30分ほど議論ができたらと願っています。
佐藤 薫デザインディレクター 東京藝術大学デザイン科卒業の後、渡米しニューヨークプラット大学院にてMFA(美術学修士)を取得する。ニューヨークでデザイナー、クリエイティブディレクターのキャリアを積んだ後に帰国。2005年から2016年までナイキジャパンにてナイキゴルフブランドデザイン・ディレクターとして活躍。 | 伊勢 周平画家・美術博士 東京藝術大学油画科卒業後、同大学大学院に進学。大学院在籍中の2010年より2年間 ミュンスター芸術アカデミーに留学、2013年に大学院修士課程終了、博士課程に進学し2017年美術博士号を取得。 現在、新進気鋭の画家として活躍中。 (Takuro Someya Contemporary Arts所属) |
---|---|
増村 岳史アート・アンド・ロジック株式会社 取締役社長 学習院大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。マーケティング、営業を経て映画、音楽の製作および出版事業を経験。リクルート退社後、音楽配信事業に携わったのち、テレビ局や出版社とのコンテンツ事業の共同開発に従事する。2015年アートと人々との間の垣根を越えるべく誰もが驚異的に短期間で絵が描けるART&LOGIC(アートアンドロジック)を立ち上げ現在に至る。 | 八重樫 文立命館大学DMLチーフプロデューサー・経営学部教授 武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。デザイン事務所勤務、武蔵野美術大学助手、福山大学専任講師、立命館大学准教授を経て、2014年より現職。2015年度ミラノ工科大学DIG(Dipartimento di Ingegneria Gestionale(経営工学研究所))客員研究員。専門はデザイン論、デザインマネジメント論。 |
DML Seminar 2018
アート✕デザイン✕ビジネスのネットワーキング
ビジネスは魅力的なアート?
2018/1/13 Sat. | 14:30〜16:30 | 立命館東京キャンパス
サスティナビリティある愛とは?
2018/1/19 Fri. | 18:00〜20:00 | 立命館東京キャンパス
主催: 立命館大学DML(Design Management Lab)
共催: 立命館大学大学院 経営学研究科
DML Seminar 2018
アート✕デザイン✕ビジネスのネットワーキング
#02
サスティナビリティある愛
とは?
開催日
2018/1/19 Fri.
開催時間
18:00〜20:00
開催場所
立命館東京キャンパス [Access]
山口 周コーン・フェリー・ヘイグループ シニア・クライアント・パートナー 慶應義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科美学美術史学専攻修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ等を経て、組織開発・人材育成を専門とするコーン・フェリー・ヘイグループに参画。 現在、同社のシニア・クライアント・パートナー。専門はイノベーション、組織開発、人材/リーダーシップ育成。 著書に『グーグルに勝つ広告モデル―マスメディアは必要か』(岡本一郎名義)『天職は寝て待て―新しい転職・就活・キャリア論』『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』『外資系コンサルの知的生産術―プロだけが知る「99の心得」』(以上、光文社新書)、『外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック』(東洋経済新報社)など。 | 安西 洋之モバイルクルーズ株式会社 代表取締役 ミラノと東京を拠点としたビジネスプランナー。またデザインを視点においた異文化理解アプローチ「ローカリゼーションマップ」を考案し、執筆・講演等の活動を行っている。 著書に『イタリアで、福島は。』『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』(以上クロスメディア・パブリッシング)、『ヨーロッパの目、日本の目 文化のリアリティを読み解く』(日本評論社) 共著に『デザインの次に来るもの』(クロスメディア・パブリッシング)、『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?』(日経BP社)。訳書監修にロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』(日経BP)がある。 毎週、サンケイビズに『安西洋之のローカリゼーションマップ』をコラム連載。 |
---|---|
八重樫 文立命館大学DMLチーフプロデューサー・経営学部教授 武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。デザイン事務所勤務、武蔵野美術大学助手、福山大学専任講師、立命館大学准教授を経て、2014年より現職。2015年度ミラノ工科大学DIG(Dipartimento di Ingegneria Gestionale(経営工学研究所))客員研究員。専門はデザイン論、デザインマネジメント論。 著書に『デザインの次に来るもの』(共著、クロスメディア・パブリッシング)、『デザイン・バイ・マネジメント』(共著、青山社)、訳書に『突破するデザイン』(監訳、日経BP社)『デザイン・ドリブン・イノベーション』(監訳/訳、クロスメディア・パブリッシング)など。 |
ビジネスがお金にまみれた汚い世界というわけではありません。
アートがきれいな高尚な世界というわけでもありません。
その間でデザインが右往左往しているということでもありません。
それぞれ別の世界に生きているのではなく、同じ愛ある世界に生きています。
が、どちらかというとビジネスはガチガチの論理か義理人情の話ばかりが強調されます。アートは感情が優先した特別な存在に見られがちです。そしてデザインはビジネスの下僕のような存在で、アートとビジネスの両方の機嫌を窺っているようにも見えます。
なにか「どっちがエライか」の競争をしているような感じがしませんか? これでは愛が逃げてしまいます。
Seminar#01の「ビジネスは魅力的なアートか?」に続き、今回もアート・デザイン・ビジネスが実はとっても仲が良いのだ、そして持続性ある愛とは何かを考えているのだ、ということをみなさんで「味わって」もらおうと思います。
最初に『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるか? 経営における「アート」と「サイエンス」』の著者である山口周さんに30分ほど「アートの本懐」をテーマにプレゼンしていただきます。
その後、『デザインの次に来るもの』の共著者であり、ロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』の共に監修・監訳をつとめた安西洋之さんと八重樫文教授とが、山口さんと1時間ほど鼎談をします。
会場の皆さんとも30分ほど議論ができたらと願っています。